Sさん宅ホームコンサート
昨日は、Sさん宅にて、ホームコンサート。今年最後の演奏会、無事終了いたしました。急なご依頼だったということもあるけれど、お宅の事情など詳しいことを何もうかがっていないまま、気楽にお引き受けした演奏会でした。
退院した旦那さまのために、と聞いただけで、私は、快気祝いのようなもの?と単純に解釈していたのだけれど・・・。
じつはSさんの旦那さんはALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病の患者さんで、もう14年もの長い間闘病されているとこのと。音楽好きな旦那さんのために、7年前には還暦祝いを地元のアマチュアバンドとともにコンサートでお祝いしたこともあるそう。
ご自宅の居間には、お隣のご夫婦の結婚記念日のお祝も兼ねてとのことで、ご近所の方をはじめ、旦那さんのベッドを囲むようにたくさんの方が集まってくださいました。
久しぶりにキーボード持参、音源を使って、リクエストを頂いたりしながら、1時間強のソロ演奏を。
Sさんの旦那さんは、呼吸器をつけ、食事も胃に直接の流動食。話すことができないので、頭(おでこ)に付けたセンサーを上手に使ってパソコンに文字を打ち込み、それを音声に変換してご自分の意思を伝えます。
コンサートが終了したとき、そのパソコンに打ち込んだ音声でお話してくださったのだけれど、そのデジタル音声でのご挨拶が、心こもっていて本当にあたたかかった・・・。涙してしまいました。
14年もの長い時間、難病と闘っていらしたご夫婦の時間・・・私には想像もつかないほどの長い苦楽の道のり・・・。 でもSさんは前向きで、とびりき明るいママとして、旦那さんはちょっとおちゃめで優しいパパとして・・・本当にステキなご夫婦でありました。周りの方々の支えも暖かく・・・。
私にとって、今年最後の演奏会は、深く心動かされる、すばらしい時間となりました。
病院のコンサートに2度も足を運んで声をかけてくださったSさんと、旦那さまに心から感謝です。聴いてくださった皆様、ありがとうございました。
来年になったらまたおふたりに会いに行こうと思います。
ALSという難病について、たくさんの方に知って頂ければ嬉しい、というSさんのお気持ちから、ご病気のことを書く許可を頂きました。ALSについては、→ コチラをクリック
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