みっちゃん
私が小さい頃、実家は紙の原料を製紙工場に卸す仕事をしておりました。全国各地の港町から漁で使った古い麻ロープなどを仕入れてそれを細かく裁断し、畳2畳ほどの作業台の上で小さなゴミなどを選別する、という作業があって、そのためにパートのおばちゃんが何人か来ていました。
私が3歳、4歳のころ、その作業台の上で歌ったり踊ったりすると、パートのおばちゃんたちがみんなで拍手してくれました。 その中でいつもとびっきり大きな拍手と賞賛をくれるのが、「みっちゃん」と呼ばれていたおばちゃんでした。
今でもその、「じょうずだねぇ」という大げさな声と、大きな拍手と笑顔をよく覚えています。その作業台はたぶん私の人生の初ステージ。そして「みっちゃん」は初めてのお客様、でした。褒められて木に登った最初、とも言えるかも。(笑)
その作業台のステージが、今に続いているような気もするし、それがあったから、私は今も誰かの前で演奏しているのかもしれない・・・。三つ子の魂なんとやらって?
さて先日、近所のデイサービスセンターで、1時間ほど演奏をしてきました。下山さんのピアノとオカリナで。 その日はデイに通っている方の中でも高齢の方が多い日だそうで、みなさん静かに聴いてくださいました。 リクエストを聞いたら出てきたのが「北国の春」。しらかばぁ~あおぞら、みなーみかーぜぇ~♪ オカリナで初めて吹きましたよぉ。(笑) なぜかメロディを完璧に覚えてる自分が怖い・・。(笑) とても楽しい時間でした。
その夜、デイセンターの職員のMさんから電話があって、今日居たおばあちゃんの中に、私を知ってる人がいたそうで・・・名前を聞いたら、あの「みっちゃん」でした。
演奏するとき、お年寄りのみなさん、全員の顔をしっかり見渡したのに、全く気づきませんでした。私が帰ったあとになって、みっちゃんが少しずつ記憶を辿って思い出してくれたのだそうです。「なんであの子だって言ってくれなかった!?」 とひとりで怒っていたそうで・・・。 でもデイの職員さんは知る由もないことだものね。私が先に気がつけばよかった・・・。
「みっちゃん」は大病をして、片足を失っていました。でも80歳を超えて元気でデイ教室に通っていることがわかってよかった。 おたがい認識していなかったにせよ、時を経て再び「みっちゃん」の前で演奏することができたこと、拍手をもらえたこと。・・・・こんなに嬉しいことはありません。
また、オカリナ吹きに行きます。みっちゃんに会いに。
・・・というわけでファミリーコンサートのレポートは次回に先送り。
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「日記・コラム・つぶやき2008」カテゴリの記事
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すごい!すごい!すごい

最初、ふ~ん、へ~、って読んでて、いきなり、


うぉ~
って叫んじゃったよ
どこかでずっと同じ時を生きてて、道が繋がった
瞬間だね
私は最近、10年ぶりぐらいに、ばったり友達と
再会しました。感動の再会だったのに、私ったら、
「そのウサギ33匹いるよ。」
と、彼女の持っていたウサギのバッグを指さして
一言。
実は、?年前に、33歳の誕生日を迎える岡田に、
)
高校時代の同級生みんなで、「33」にまつわる
何かをプレゼントしたのだけれど、その中のひとつが
この「ウサギが33匹いるバッグ」で・・。
(ちなみに、私は、「岡田の好きなとこ33」
というミニブックを作ったよ
再会した友達がこのバッグを持ってたから

びっくりして思わず言っちゃったんだよね
でも、いきなりそんなことを言われた彼女の方こそ
びっくりしてたけどね
ゆっちゃん、みっちゃんの
素敵なお話ありがとう~
投稿: すぱっち | 2008年12月19日 (金) 15時55分
うほほ
しかしその、ウサギが33匹もいるバッグってどんな・・・?
みっちゃんにはまた会いに行こうと思ってます。

今度顔見たら、泣いてしまうかも・・・ね。
投稿: yutsu | 2008年12月19日 (金) 23時05分